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MY HAPPY !!

2025'12.14.Sun
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2010'06.12.Sat


全然、イラストと関係ないですが下にSSです(笑)

喜助の初恋というか、なんか家族愛とか理想とか、居心地の良さとか、色々なものが混ざり合って、
はじめて好きになったのは、夜一さんかなあと思います。
でもなんか恋とわかるまえに喜助の中で終わっちゃうと言うか、
昇華する前に綺麗な思い出になってしまったみたいな。
しかも追々それを引きずって節操悪くなる喜助、基本、研究してたら幸せな人なんじゃないかなと思うんで、
恋愛はさほど気にしてなさそうですが、
でも籠もれば籠もるほど、研究が終わった後の喪失感?孤独感?みたいなギャップが酷いというか、
ふっと外側、というか現実の自分に戻ったとき、誰も傍にいないし、何も手に持ってないみたいな気分になるんじゃないかという気がしてくるとか。
周りのことはどうでもいいくせに、ふいにはっと見回したときに、ひとりぼっちの自分を意識して、
人肌恋しい恋しいと思うのが嫌というか、そういうことについて感じて考えたくなくて、無意識に逃げとる喜助の、
イメージというか、寂しがり屋なんですっていう話です。
平子さんとどうこうなるまで、一夜限りとかちょっとただれた関係をもってるんじゃないかと・・・。
ちょっと中途半端に終わってます(汗)




しかし、ええ年したおっさんが内股に銃入れてるのはどうなんだろう、と思いながら、
描いてました(笑)


拍手、ありがとうございますっ。
返信不要の出雲さん、さえちゃん、励みになります!!
パチパチの方も、いつも力にさせていただいてます~。




目を開けて締めてを繰り返して、その何度目かで浦原は目を覚ました。
もう少し横になっておきたかったけれど、
仕事に向かわなければと思い、のろのろと起き上がる。
昨日に片付いた研究のためにここのところ徹夜続きで、
眠ってもまだ油の切れた人形みたいに体の動きが鈍かった。

洗面所で顔を洗う。

「はは…酷い顔ッスね」

洗面台に映ったびしょ濡れの自分の顔に思わず、乾いた笑いが漏れた。
少し隈のあとがついて、ここ最近の無理に比例してやつれたように見える。
これじゃあひよ里にまたどやされると、せめて水のついた手で髪の毛を整えた。

下駄を履いて敷居をまたぐ。
隊長についてから与えられた浦原の屋敷、以前は曳舟が住んでいたらしい。
曳舟はまめな人間だったのか、
きっとずっと前にこの屋敷は建てられただろうに、汚れ一つもなかった。
与えられたと言っても、浦原にとっては過ぎた物で、ここには寝に帰っているようなものだ。
いっそこの屋敷を閉めて、研究室に寝室でも作ろうかと思うのは毎度のことで、
けれどそうしないのは、誰か来るかもしれないと思うからだ。
来た客と言えば一度だけ様子を見に来た夜一くらいだ。
呼ぶ人もいないのに、自分は誰を待っているのだろうと思う。

屋敷の外に出て歩いていると、どこかから市場が賑わう声が聞こえて、足を止める。
流魂街の方だろうか。
数字の若い地区では週に一度、市場が行われる。
浦原も見に行ったことがあるが、食べ物から玩具まで様々なものがあり、
中には虚の苦手な周波数をだす、
霊力のない魂魄を守るための道具のようなものもあって、見ていて面白かった。
今日はその市場の日なのだろう。
そしてあれ、と、
そのあとに、まさか、とそ、
それから、ああと思った。

「わすれてたっス…」

ここのところ研究室に潜りっぱなしで、
日にちの感覚がなかったせいで気付かなかった。

「今日は休暇の日じゃないスか」

自分の間抜けぶりに肩を落としながら、浦原はさてどうしようかと思う。
降って湧いたような大きな時間、
普段なら屋敷で本を読み返したりして過ごしているが、今日は出てきてしまっている。
技術開発局に行って何か作ろうかと思ったが、
立て込んでいた研究が終わった今、さすがの浦原も少し違うことがしたかった。
けれど他にやることなんて…、とそんなことを考えているうちに、
いつの間にか市場がやっているらしい流魂街の方へ足が向いていたらしい。

遠くの方で見える市場から歩いてくる二人連れに浦原は足を止めた。

笑いながら歩く男女、親しげなやり取り。
男女はすれ違い様、死覇装を着た浦原に気づき、ぺこりと頭を下げていった。
去っていく二人の背中を見送りながら、
浦原は一人どこにいくともなく佇むと、ふらりふらりと西流魂街の方へと足先を変えた。
 
西流魂街、
そのはずれにある民家の、綿の潰れた薄い布団に仰向けになる浦原がいた。
今から眠るわけではなく、その上に覆い被さる男がこれからのことを物語っている。

「珍しいな、あんたが急に尋ねてくるなんて」

突然やってきた浦原を男は非難するでもなく、世間話をするように言った。
その手は浦原の死覇装にかかっている。
浦原が腰紐を自ら解こうとすると、
「俺が脱がす方が好きだって知っているだろ?」
と耳元で囁く声。
そのまま舌が肌を確かめるように首筋を這っていく。

「あなたは中途半端に脱がせるから嫌なんスよ、死覇装についた汚れ、誰が落とすと思ってるんスか?」

そう文句をつけつつ、せめて脱がせやすいようにと浦原が腰を浮かせる。

「乙だろ?」

と男は笑いながらしゅるりと腰紐を抜き去った。

 

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